看護記録の形式の一つとしてよく知られているSOAP形式。
SOAP形式は主観的情報のS、客観的情報のO、アセスメントのA、計画のPで構成されている看護記録で、何を考えて何をしたのか証明することができる法的記録として採用されています。
ただSOAP形式に慣れていないと、実際にどのように記録をしていいのかわからないと悩む看護師も少なくありません。
SOAP形式の看護記録の具体例としては、まずSで患者の状態を見たまま記載していきます。この時に自分の考えや意見は書き込まないようにすることがポイントで、あくまで見たままの状態や症状を抜粋していくのです。
書き方の例としては、Sとして、「ベッドで息苦しそうにしている」「吐き気や頭痛はないようすだ」「触ってみると体が熱いような気がする」など、とにかく状態や症状を記載していきます。
その後はOで、客観的な情報として患者の既往歴やその時測定したバイタルサインなど、状態や症状に合わせて必要なものを収集、記載していくのです。
そうしてOで挙げた情報から既往歴と関連性があるのか、突発的な物なのかを考えつつ、AでSやOで得られた情報をまとめていきます。
まとめる際に同じような情報を再度記入する形にはなりますが、情報を繋ぐことで何が考えられるのか、問題となるのかを明確にする重要な作業です。
そして、Pでどのような看護やケアをしていくのかという指針を立て、ほかの看護師と共有しながら患者の経過を観察するという流れになります。
このような点からSOAP形式は、目の前で起きている状態についてアセスメントで問題を考え、自分が行ったことや行ってほしいことをまとめることに特化した看護記録なのです。